先日行ってきた、コンゴが舞台の映画『わたしは、幸福(フェリシテ)』の公開記念イベント。
そこで登壇されていたシネマアフリカという団体の方のお話がとても印象的でした。
「悲惨なアフリカを欧米人が助けにくる話はうんざりだ」
あるアフリカの映画監督がこう言っていました。
私がアフリカにずっと興味あるのは、そのうんざりするようなストーリーの向こう側にある、人の顔を見てみたいからかもしれません。
最近はアフリカの監督による、アフリカに暮らす「名のある個人」をリアルに描く作品もでてきているそう。(『わたしは、幸福(フェリシテ)』もそのひとつ)
トークのなかでは、
そのまま撮っても伝わらない。リアルなものをリアルに伝えるには、監督の技量が必要。
というお話も。
リアルに伝えることよりも、誰かが好みそうなストーリーにすることを優先して、異様に悲惨だったり、逆にきらきらさせたりするとか。
「実際にアフリカ行ってきた私が言うんだから、これがリアル!」っていうテンションの武勇伝みたいなものとか。
日本の人によるアフリカも、そういう伝え方をされることがあるなぁと思います。
誰もが発信できて、わかりやすいものがバズる時代だからこそ、余計に増えているのかも。
Salmonsの活動も結局はアフリカの人ではなく日本人が描くアフリカではあるのだけど。
「私たちが感じた」という主語のところをとばさずに、私たちが感じたリアルはどうすれば表現できるか(技量はともかく)誠実に模索していきたいなぁと、あらためて思ったのでした。
コンゴ音楽の話も興味深くて、帰りにはバラをもらえたりもして、いいイベントでした。
映画も見たくなったな。
ゆきこ
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